昨日は「プリズン・サークル」という
ドキュメンタリー映画を観てきました。

わたしが最近まで受けていた
講座の講師であるリエさんら
3名が主催してくださった上映会。

初めて日本の刑務所に
カメラを入れた映画だそうです。

その刑務所は、
受刑者同士の対話をベースにし
犯罪の原因を探り、
更生を促すTCというプログラムを
日本で唯一導入しているという場所。

私たちが通常思い描いている刑務所の生活
(作業中や食事中よそ見も会話も禁止だったり、
常に管理・監視されている状況など)
はありつつも、

そのプログラムの時間はみんなと
「対話」をしています。

プログラム進行とともに
彼らが変化していく過程を
カメラは追っているのですが、
その変化が、私たちの心の中で
様々な感情を抱かせます。

監督のメッセージにあるように、
刑務所が舞台ではあるけれど
刑務所についての映画ではありません。

全くそうではない。
犯罪者と呼ばれる彼らが抱く
感情や葛藤などは
私たちの中にも多かれ少なかれあるもの。
何も変わらない、違わない、

そう思いました。

だけど生まれ育った環境は
みんなそれぞれに違い、
幼少期の経験は
その後の個々の考え方に
大きく影響するのだと改めて感じて。

人は自分の経験したものの範囲内で
無意識に考えたり想像したりして、
全く経験していないことは
想像することが難しく
自分には起こり得ないと思い込んだり。

すべては0か100、
良いか悪い、
成功か失敗、
黒か白、
こっち側と向こう側、、、
やられたらやり返す、、、

そんな風に
こうでなくてはならない、
という極端に思えるような
考え方を彼らはしていると感じた。
グレーとかまぁまぁとか
そんなのも色々あるのに。

その考え方になるには
様々な理由があり、
教育や社会全体の雰囲気というのも
そうさせているのではないでしょうか。

そしてこのこうでなくてはならない
という考えもまた
私たちの中には全くないかというと
そうではない。

本当に彼らも私たちも違わない、
そう思う。

感情は押し殺し続けることは難しい。
いつか耐えられなくなる。


出していく必要があるけれど
出せる人・場所がないこともある。

ただ黙って話を聞く

それがどんなに大切なことか。
自分の話を聞いてくれる人がいること、
それは本当にしあわせなこと。

そして対話すること
それはどの場面においても
だれにでも大切なことだと思いました。

いろんなことを考えさせられる映画で、
これは多くの方々に
観ていただきたい映画だと思いました。

そしてこれを観て
それぞれの目線から
意見を交換したりすることだけでも
とても大きなこと。

今回、上映後に意見交換会を
設けてくださり本当に感謝です。
あれがあったことで
色んな視点での感想を伺えて
より視野が広がりました。

私たちひとりひとりの意識の変化で
社会全体が少しずつでも
よりよい方へと向かいますように。

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映画プリズン・サークル公式ホームページ
https://prison-circle.com/

全国各地で自主上映会が開催されています。
お近くの会場で是非ご覧になってみてくださいね。